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「7月4日に生まれて」

もし現世紀初頭の中東の諸戦争の目的が、アメリカの国威宣揚にあったとすれば、この目的は先に行われた多くの戦争や侵入などがなくても、立派に達成できたのである。もし目的が中東諸国の国威宣揚にあるとすれば、この目的は革命や独裁などなくても、やはり…

「パイレーツ・ロック」

気付けば最近時事ネタばかりなので、たまには趣向を変えて映画評論でも。Amazonのレビューを見ると、ラブコメスイーツと思われる人々がかなり低評価を付けていて、確かに、「ラブ・アクチュアリー」というより「セックス・アクチュアリー」に近い本作の内容…

ファーゴと松ヶ根乱射事件

松ヶ根乱射事件がファーゴを意識して作られたことは不必要な一致が多さからして明らかだろう。 例えば、 冒頭でノンフィクションであることをほのめかす 雪と血のコントラスト 警官がメインキャラ 処分に困った遺体/金の常軌を逸した処理法 などが挙げられ…

「マグノリア」・「パンチドランク・ラブ」

men are shit.人間はすべからく弱く脆くわめき泣き叫び理不尽な怒りを他人にぶつけ、虚栄を張り嘘をつき平気で人を殺め可能な限り全てのタブーを犯そうとする。 ディスプレイに映し出された自分の姿は見るに堪え難く、感情を失った振りをしてきた僕は、キー…

ラテンビート映画祭「よそ者」

新宿バルト9でやってるラテンビート映画祭の「よそ者」を見てきた。ロスにおけるスパニッシュと白人との衝突は、「クラッシュ」だとかハリウッド映画でもよく題材となるけど、それをメキシコ側から見たらこうなるのかっていう作品。映像の安っぽさと、音響…

「28日後」「28週後」

「トレインスポッティング」「スラムドッグ・ミリオネア」のダニーボイル監督によるゾンビ映画。(「28週後」の方は、製作総指揮のみ)僕はホラー映画の類いは全くダメなのだが、この映画は面白く見れたし、トラウマになることもなかった。 というのも、こ…

バリーリンドン

一切の内面描写を排した徹底した貴族趣味。 それだけにラスト80分が堪え難い苦痛。 ある意味シャイニングより恐ろしいキューブリックの世界。

「サマーウォーズ」

「それって,ゲームの中の話でしょ?」執拗に繰り返される、無関心による身内からの妨害に観客は苛立ちすら感じるかも知れないが、これこそが現実に起こっていることである。

ライフ・アクアティック

まったく全て虚構だと分かってるのに、シガー・ロスが流れた瞬間泣きそうになるほど感動してしまう。 恐ろしい映画だと思う。

「シカゴ」

「名古屋」というよりは「福岡」って感じ。こういう汚い女の世界よりもルコントが描くような臭いぐらいの男の友情の方が好きだし、リチャード・ギアのタップダンスより、十二人の怒れる男たちの言い争いの方がよっぽど見応えがある。でもそうやって、現実に…

「トレインスポッティング」

この前インターンシップのセミナーに行ってきたんだけど、なんだか大学受験で初めて模試を受けたときのことを思い出した。 奴らは一体どこから湧いてくるんだ?自らの凡庸性に目を向けるのには、恐ろしく苦痛が伴う。社会から断絶している限り、自らの閉じた…

「スクール・オブ・ロック」

中原昌也が例の日記で大絶賛してた映画。 確かに面白い。 でも、なんでベースだけソロがないんだ!?Schoolには「学校」の他に、「学派」みたいな意味があって、例えば、"New York School"というと50-60年代のニューヨークの芸術家集団・芸術運動を指していて…

「シティ・オブ・ゴッド」

シンセミアじゃなくて、リオの方。はてなで一時期話題になったブログで、日本のいたる最悪のケースをブラジル(アルゼンチンだっけ)としていたけど、シティ・オブ・ゴッドに描かれているような世界が日本に訪れるとは考えにくい。 所得格差の統計を見ても、20…