ポピュリズムとエリート主義のトレードオフ

嫌韓流に続く新作 『「若者奴隷」時代』発売 元凶は高齢者であるとの衝撃の事実が明かされる!
ニュース2ちゃんねる
http://news020.blog13.fc2.com/blog-entry-334.html

老害問題は深刻だけれども、一人一人の老人は自らの利益を追求する権利があるわけで、彼らに責任を求めることの正当性は微妙な気がする。むしろ問題はポピュリズムとエリート主義のトレードオフが正しく取れてないことじゃないだろうか。

そもそも、現在の日本ではエリート主義は批難の対象になっているが、現代民主主義において国民は原則的に政治に無関心であり、選挙というプロセスは意思決定の手段としてあまり有効ではなく、官僚に一任するか各種シンクタンクに任せるかは別として、政府の行動は必然的に独断的・エリート主義的な傾向を持たざるを得ない。

しかし、

子ども手当のいかつさにションベンちびりそう。」(Nomarの日記)
http://d.hatena.ne.jp/T_Nomar/20100310/p1

などに端的に表されているように、
今の日本の政治は100%ポピュリズムで動いている。
国民の局所的な意思がそのまま政策に反映されれば、当然圧倒的過半数を占める老人の利益となるような政策が実行されてしまい、結果的に老害問題は一段と深刻化する。

長期的利益を最大化することは誰も出来ないのだからこそ、ポピュリズムによる局所的な解と、一定の仮説/モデルに基づく近似的な最適解との間のトレードオフを出来る限り上手くとっていくべきなのであって、仮説の誤謬性に対するリスクを恐れてはならない。