ネトウヨについて

秋葉原外国人参政権反対デモ」の参加者が集団で暴行をはたらく
アルファルファモザイク
http://alfalfa.livedoor.biz/archives/51512691.html

あー、ついにここまで来てしまったか。

ネトウヨの存在が目立ってきたゼロ年代前半には、「今まで言論の場を左翼が独占していたわけで、実際庶民の多くは右翼であって、ネットの登場によりそれが顕在化されただけ。」というのが大方の見方だった。
ただ、昨今のネトウヨの増加・過激化を見るに、どうもそれだけでは説明できない。
そこで注目されたのが、「2chやニコ動がネトウヨの溶媒になっている」という理論である。インターネットの登場により、地域や所属階層・世代といったそれまでコミュニティ空間を規定していた外枠が撤廃され、唯一残った壁は言語の壁のみとなった。ここで問題なのが、日本語と他の言語との境界は、日本と他の国家との境界に一致するということである。栃木において反茨城的言論が蔓延するように、サラリーマンが飲み屋に集まれば必ず経営陣批判が語られるように、日本という外枠のみに規定されたネットコミュニティ上では右翼的言論が加速的に増殖していく。そのコミュニティ内においてはその批判によって傷つく人間はいないのだから、誰もが心地よいと感じる議論はその正当性を疑われない。

したがって、日本に限らず一国家一言語の国では今後右傾化が加速する。韓国やドイツでも実際に同様の現象が起きつつある。

さて、ではネトウヨの何が問題なんだろうか?
基本的にネトウヨは「自分は日本人である」という形で自己規定をしており、そのアイデンティティを守るために行動する。冒頭で、庶民の多くは右翼的と言ったが、それは彼らが多くの場合それ以外の自己規定を持ち合わせていないためである。
したがって、彼らにとって重要なのは、日本人であるという既得権益を死守することであって、そのために結果的に多くの日本国民が犠牲を強いられようと知ったことではない。

例えば、超少子高齢化社会を乗り切るには移民大量受け入れしか手がないように思えるが、彼らにすれば移民を受け入れるぐらいならば滅びる方がマシなようだ。

ネトウヨの手によって「日本」が崩壊していくというのはなかなか面白いことだと思う。