年代別金融資産

よくジジババが金を持っているから、市場に金が出回らなくて、日本の景気が回復しないみたいな話をネットで見るけど、それは間違い。

確かに07年度の統計で見ても、個人金融資産約1400兆円のうち、年代別の保有比率は

70歳以上:27.1%
60代:32.8%
50代:22.4%

となっていて、
50代以上だけで8割以上をもっている。(総務省のデータより)

で、個人金融資産の内訳を見てみると、
現金・預金:54%
保険・年金準備金:27%
で、残りは株式とかになっている。
http://www.boj.or.jp/type/exp/seisaku/exphikaku.htm

現金・預金の比率は分からないけど、常識的に考えて大半は預金だろう。もし、この常識が実は老人には通じてなくて、タンス預金で保有されているのなら、確かに市場に出回ってない死んだ金になっている。本当にそうなら、ラスコーリニコフ君よろしく殺して盗めばいい。でも、実際はそうじゃなくて、老人の保有している資産は銀行が代理で運用している。
保険・年金準備金にしても保険会社などを通じて市場に出回っているわけで、資産の保有者が誰であろうと、金はキチンと動かされているわけ。むしろ、高齢者が下手に金を浪費するよりも銀行が産業育成のために使った方がよっぽどいい。それを考えずに安易に老人批判を繰り返すのはよろしくない。